世界の人口が増え続けていることによって、懸念されているのが食糧難です。
その食糧難を回避するために、昆虫食に注目が集まり、少しずつ人々の中に浸透してきました。
人類を救う昆虫食ですが、なんと世界中で昆虫が減ってきているというのです。
どうして昆虫が減ってきているのか、減るとどうなるのかを紹介していきたいと思います。
世界中で虫が減っている?
昆虫が世界規模で減っているなんて驚いてしまいますよね。
ニュースでは、何年セミが数多く生まれているとか、バッタやコオロギが大量発生しているなどよく目にします。
ですが、最新の研究によって、世界の昆虫種の40%が減少傾向にあるようです。
まさかそれほど減っているとはしなかったので、衝撃的な減少率ですよね。
昆虫が減少している理由として、農地化や都市化によって生息環境がなくなっていることです。
また殺虫剤や肥料の使用、気候変動なども一因となっています。
害虫は増えている
ハチやアリ、カブトムシなどは哺乳類、鳥類、爬虫類などと比べて8倍の速さで減少しているとのこと。
その一方で、イエバエやゴキブリなどの害虫と言われる一部の種は数を増やしているそうです。
虫が減ると食糧不足に?
昆虫が減ってしまうと食糧不足に陥ってしまう可能性があるそうなんです。
受粉を助ける「ポリネーター」と呼ばれるミツバチなどが減ると、世界で生産されている75%以上の主要作物の生育に影響が出て、食糧不足につながるとのこと。
また昆虫は鳥類、爬虫類、魚類などにとって主な食糧となっているので、昆虫が減少するとこれらの生物の絶滅にもつながってしまいます。
繁殖サイクルの早い害虫が数を増やす一方、ハチやチョウなどといった我々人類にとって有用な益虫が絶滅してしまうかもしれません。
これらのことから地球は、「6度目の大量絶滅」真っ只中にいると言われています。
虫が減るメリット
害虫被害の減少
害虫被害が減少するということがメリットとしてあります。
作物に影響を及ぼしたり、ヒアリなどの人にも被害を及ぼしたりすることがなくなるのはいいですよね。
ですが先ほども紹介したように、益虫は減っていますが、害虫は増えている傾向にあるので、悪い方向に進んでしまっていることが懸念されます。
ウイルスや伝染病がなくなる
蚊やダニなどが媒介する伝染病の被害がなくなることは嬉しいことだと思います。
ただ伝染病を運んでしまうイエバエが増えているのがいるのが気にかかかります。
今そのイエバエの力を借りて、有機肥料を生み出す「イエバエテクノロジー」が誕生しているんです。
ネガティブな存在をポジティブに利用できるようにする技術はすごいですね。
虫が減るデメリット
食糧不足
先ほど紹介したように、昆虫を餌とする食物連鎖の上流に影響を与えてしまい、育たないということが食糧不足につながってしまいます。
また食糧不足を救うための昆虫食にも影響を与えてしまうでしょう。
生態系の崩壊
上記と連動していますが、食物連鎖に影響を与えることで、生態系が崩壊してしまいかねません。
ある種が絶滅してしまうと、密接に関わっていた種も絶滅に追いやられてしまうので、連鎖的に崩壊につながっていきます。
世界中で虫が減って食糧不足に?のまとめ
こんなにも昆虫が減少しているということを知らなかった人も多いのではないでしょうか。
我々が知らないだけで、昆虫はあらゆる場面で有用な活動をしてくれています。
昆虫減少のメリットを紹介しましたが、害虫が増えてしまっている今、デメリットになっているのかもしれません。
昆虫が減ってしまうメリットなどほとんどないと思いますので、いかにして昆虫を減らすことなくしていけるかということを考えなくてはいけないですね。