ブルーカーボンで地球温暖化対策!そのメリットやデメリットとは?

ブルーカーボンとは?

みなさんブルーカーボンという言葉はご存知でしょうか?

温室効果ガスである二酸化炭素を減らす取り組みが世界中で行われていますが、そういった活動の中でブルーカーボンに注目が集まっているんです。

ブルーカーボンとは何か?どのようなメリットやデメリットがあるかなどについて紹介していければと思います。

ブルーカーボンとは?

ブルーカーボンとは、海洋生物や海藻などによって吸収された炭素のことを指す言葉です。

人類が活動することによって発生する二酸化炭素の約30%をブルーカーボンが吸収してくれているとされているので、なくてはならない存在となっています。

炭素を吸収してくれる作用を持つブルーカーボン生態系には、マングローブ林、塩性湿地、藻場、サンゴ礁の4つに分類。

最近では、このブルーカーボンのポテンシャルに注目した企業などが参入してきていて、研究が進んでいます。

グリーンカーボンとの違いは?

これまで二酸化炭素の吸収に関することと言えば、グリーンカーボンがほとんどでした。

ブルーカーボンが遅れて注目されてきましたが、グリーンカーボンの役割も非常に大きいものとなっております。

グリーンカーボンに関しては、以下からチェックしてみてください。

グリーンカーボンで地球温暖化対策!そのメリットやデメリットとは?

ブルーカーボンのメリット

ブルーカーボンに期待される3つのメリットを紹介していきたいと思います。

ネガティブ・エミッション

ブルーカーボンの働きは、ネガティブエミッションとされています。

ネガティブエミッションとは、温室効果ガスの多くを占める二酸化炭素を大気中から除去する技術のことを言います。

ブルーカーボンは、大気中から吸収した二酸化炭素を海底に閉じ込めて、再び大気中に戻さないためです。

貯蔵庫の機能

ブルーカーボンが貯留されている海底泥は、無酸素状態ですので、バクテリアによる分解が起こりません。

ですので長期間にわたって、海底に安定して貯蔵されることとになります。

自然作用によって作られる

ブルーカーボン生態系は、純粋な自然作用によって作られるため、人によるエネルギーやコストがかかることはありません。

漁業支援や食糧生産

ブルーカーボン生態系は、漁業支援や食糧生産に良い影響を与えているようです。

海藻類は水質改善、魚介類の生育環境やエサとして、またブルーカーボンは酸素の供給も行うため、酸素が潤沢になります。

また、藻場の保全、再生活動などによって地域の雇用などにもつながることが期待されているんです。

ブルーカーボンのデメリット

これだけ良いところづくしのブルーカーボンにデメリットはあるのでしょうか?

そのデメリットについても知っておきましょう。

まだまだ未知

ブルーカーボンと名がついて人々の目についたのは、2009年のことです。

まだ12年ほどしか経過していないため、研究が進んでいないため、二酸化炭素の吸収量など正確なところがわかっていません。

ブルーカーボン生態系の破壊

ブルーカーボン生態系の海藻やマングローブ林は減少傾向にあります。

海草の生態系は、これまで重要性を理解されていなかったので、保全されてきませんでした。

海藻の減少で、これまで堆積していた二酸化炭素が大量に放出されてしまうので、温暖化を加速させてしまいます。

海洋の酸性化

二酸化炭素が海洋中に溶けると炭酸イオンと水素イオンに分かれて、ブルーカーボン生態系が炭酸イオンを吸収してしまうと、海水の酸性化が起こってしまいます。

この酸性化によって、海洋の生態系に悪影響を与えてしまうことが懸念されています。

ブルーカーボンとは?のまとめ

地球温暖化を対策するというのは、人類全体での課題ですよね。

SDGsなどの活動によって、これまで以上に環境に対する意識が高まってきているので、少しずつ地球環境も改善に向かってほしいと思います。

ブルーカーボン生態系を保全していくことで、良いスパイラルに入っていけることを期待したいですね。